[2026/07/04]2026年度 城東スキルアップコース第2回講義開催報告

会員からのお知らせ 学びの場 城東スキルアップ 部会 能力開発推進部
[2026/07/04]2026年度 城東スキルアップコース第2回講義開催報告

2026年7月4日(土)、「2026年度城東スキルアップコース」の第2回講義が、中央区の明石町区民館で開催されました。受講生32名全員が参加しました。

第2回目のプログラムは以下のとおりです。
1.課題図書「コトラーの戦略的マーケティング(著:フィリップ・コトラー)」の受講生発表(講師:鈴木能力開発推進部長)
2.地域支援(講師:高田支部長)
3.知的資産経営(講師:上田正史会員)




1.課題図書「コトラーの戦略的マーケティング(著:フィリップ・コトラー)」の受講生発表(講師:鈴木能力開発推進部長)

本講義では、課題図書に基づき、参加者それぞれが事前にA3資料を作成し、当日はその資料を基に、1人3分の持ち時間で発表を行いました。課題図書は、「近代マーケティングの父」と称されるコトラーの著作で、マーケティング戦略を体系的に整理した内容です。発表では、受講者一人ひとりが伝え方を工夫し、自身の経験や実際の企業支援における活用、身近なコンビニを例にした考察などを披露しました。





受講生からは、「約300ページに及ぶ課題図書をもとに、それぞれが異なる観点から発表していたことが印象的だった。」「資料作成では、最初に伝えたい内容を明確にするため、『結論→理由』の構成や色づかいを工夫した。」などの声が寄せられ、自身の課題について見つめ直すとともに、他の受講生の視点から多くの気づきや学びを得ることができました。



2.地域支援(講師:高田支部長)

城東支部で行われている地域支援活動の事例についてご紹介いただきました。

・城東地区の地域活性化事例

サマー・ウインターフェスタやインバウンド関連の企画を通じた地域活性化について、コロナ禍の困難を乗り越え、活動が成功した際の達成感や喜びを、実体験を交えてお話しいただきました。
また、空き地を活用し地域住民の交流の場を創出し、まちづくりを目的としたプロジェクトでは、農園を整備し、江戸野菜の栽培に取り組まれています。子どもも大人も集い、飲食店で江戸野菜の寺島なす料理が提供され、地元でも認知度が高まりつつあり、多くの人を巻き込んで地道に取り組むことの重要性を学んだことを伺いました。

・静岡県南伊豆町における支援事例

移住・定住(希望)者が気軽に相談できる環境づくりとして、事前に地元の方と交流するイベント、地元の子どもたちの能力を伸ばす事業や、SNSコミュニティの立ち上げなどの活動が行われました。南伊豆町の魅力を情報発信することで、地域のブランド力や認知度の向上に取り組まれ、現在では住民が地域の魅力を主体的に発信していました。SNSコミュニティの運営や情報発信など、さまざまな施策を組み合わせた、継続的な地域活性化の事例を学びました。



本講義を通じて、地域の特性や課題を踏まえながら、地域住民が主体となり、継続的に取り組める仕組みづくりの重要性を学びました。経営課題の解決だけでなく、地域資源やネットワークを生かした情報発信、交流の場づくりを支援し、中小企業診断士として、持続可能な地域活性化に貢献していきたいと感じました。


3.知的資産経営(講師:上田正史会員)

本講義では「知的資産経営」の概要と、企業の強みは知的資産によって構成されていることを学びました。「知的資産経営」とは、「知的資産」を認識・活用して収益や企業価値に結びつける経営手法です。中小企業診断士は、知的資産の認識・活用をサポートすることで、企業の強みを見える化し経営改善に貢献できます。
「知的資産とは何か」「知的資産の分類」「知的資産経営のステップ」「知的資産経営の意義と期待効果」とその事例を通して、知的資産経営の基礎概念を理解しました。特に、廃業相談に来た企業が知的資産経営報告書を作成する中で自社の強みが明確になり、年10件の新規取引先を獲得し、経営が好転した事例が印象に残りました。
 その後のグループワークでは、日本を代表する企業を題材とし、AIを活用して強みとそれを構成する知的資産について深掘りしました。知的資産を分類し、企業価値や業績向上につなげるストーリーを整理し、他社の追随を許さない模倣困難性の構築について理解を深めました。



 続いて、「知的資産経営報告書」作成のプロセスについて学びました。事例では、経営陣と従業員が対話により自社の強みや歴史の棚卸しをすることで、自社の知的資産への理解が深まる過程が具体的にイメージできました。特に、社員参加によるSWOT分析ワークショップは、自社の強み・弱みの整理に非常に効果的であることを学びました。
 最後に、実在する3社を事例として「知的資産経営報告書」を比較・分析し、良い「知的資産経営報告書」とは何かを考えるグループワークを実施しました。良い「知的資産経営報告書」は、ターゲットや目的が明確で、構成、ボリューム、バランスなどが読み手視点で作成されていることが重要です。また、金融機関や取引先などの外部利害関係者に対して、企業価値を示す資料として有効です。
 中小企業診断士は、「知的資産経営報告書」の作成支援を通じて、経営戦略の策定や資金調達支援など企業の価値発信に貢献できると考えられます。


4.感想

第2回目の講義では、中小企業診断士として求められる役割や姿勢について考える機会となりました。
課題図書では、知識のインプットとともに、資料作成や3分間の口頭発表といったアウトプットにも取り組みました。また、他の受講者の発表方法や考え方に触れることで、自分にはなかった多様な視点を学ぶことができました。
地域支援の講義では、特性や課題を踏まえて継続的に取り組むことの重要性について学びました。特に、情報発信や交流の場づくりなど、地域の魅力を高めるためには、仕組みを整えるだけではなく、地域の人々が主体的に活動できる環境をつくることが重要であると感じました。中小企業診断士として地域に関わる際にも、短期的な成果だけを求めるのではなく、地域の将来を見据えた持続可能な仕組みづくりを意識する大切さを実感しました。
「知的資産経営報告書」の作成では、AIを効果的に活用しながら、中小企業診断士として企業の強みや価値を深く理解し、探究し続ける姿勢の重要性を学びました。また、実在する企業の知的資産経営報告書を比較検討し、「誰に向けて、何を、どのように伝えるのか」という視点で、受講者同士で議論を深めました。
今回の講義で得た学びや気づきを今後の活動に活かし、企業の成長や地域の発展に貢献できる中小企業診断士となれるよう、さらなる成長を目指してまいります。

5.次回(第3回)の予定

日時:2026年8月1日(土)9:15~16:45(9:00開場)
会場:明石町区民館(東京都中央区明石町14番2号)
講義内容:
① 09:15~10:40 財務分析の実践(講師:小林雅彦会員)
② 10:50~16:45 伝わる話し方(講師:ストラーダ合同会社 代表社員 一色映里氏)

(萬國谷忠会員、執行恭子会員、中谷美恵会員)

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