実務の場
[2022/2/20]「寺島なすブランディングプロジェクト」進捗報告
寺島・玉ノ井まちづくり協議会と城東支部地域支援部による「寺島なすブランディングプロジェクト」の会議が以下の日程で開催されましたのでご報告いたします。第二回 2021年11月28日
第三回 2022年1月29日
第四回 2022年2月20日
第二回会議は、オンラインと対面を併用し、総勢14名(寺島・玉ノ井まちづくり協議会6名、城東支部地域支援部8名)が参加しました。この回ではブランディングについての理解を深めること、ブランディングの対象について共有することを中心に議論をいたしました。
まず、村田祐己会員よりブランディングについて、
1.「明確なイメージ」を作ることがブランド力を向上させること
2.ブランディングを形成していくにはステップがあること
3.ブランディングの形成には時間がかかること
等を説明し、ブランディングについて理解を深めていただきました。
その後、今回のプロジェクトについて話し合いをおこない、ブランディングについては寺島・玉ノ井まちづくり協議会が主体となって活動し、城東支部地域支援部としてはその支援を行っていくこと、また、ブランディングの対象としては、寺島なすだけでなく、最終的には寺島・玉ノ井地域(以下、てらたま地域)を対象とすることと認識を合わせました。
年が明けて第三回会議もオンラインと対面を併用し、総勢16名(寺島・玉ノ井まちづくり協議会8名、城東支部地域支援部8名)が参加しました。この回は海野大樹会員、村田祐己会員、渡辺英史会員が中心となり、
1.ブランディングとマーケティングの関係の理解
2.現状分析、顧客分析、競合分析の考え方
を説明しました。前回理解を深めたブランディングを、自分たちの活動とするには、まずは正確な現状分析が必要です。「寺島なすとは?」「てらたま地域とは?」という問いに、はじめは何を答えたらよいかわからないという反応だった寺島・玉ノ井まちづくり協議会の皆様も、中小企業診断士達のリードで「例えば…」と1人が挙げていくと、次々とフレーズが挙がってきました。
次回のKJ法をベースとしたワークショップに向けて、ここでしっかり活動のイメージを掴むことができたようです。加えて寺島・玉ノ井まちづくり協議会の方から、「たもんじ交流農園に参加している皆さんの想いも聞いてみたい」というお声をいただき、次回はワークショップ前に農園での青空インタビューを開催することとなりました。
第四回は、たもんじ交流農園からスタートしました。当日はお天気が心配されましたが、何とか持ちこたえました!農園で寺島なすの種まきを終えた皆さんに「寺島なすとは?」「てらたま地域とは?」をインタビューしました。普段、農園活動をしている地域支援部のメンバーも、こんなにしっかり農園の皆様のお話を聞くことは初めてで、様々な発見がありました。一番印象に残ったのは、多くの皆様から「地域の誇り」という言葉が聞けたことです。たもんじ交流農園が都心でも珍しい地域住民発の農園として、成功している理由が垣間見えたように思います。
その後、農園近くのコミュニティスペース「kisoba」をお借りして、寺島なすの現状を整理するワークショップを開催いたしました。短い時間で皆様の情報を整理するのはなかなか大変な作業でしたが、まずは現状を参加者全員で理解し、共有することで、寺島・玉ノ井まちづくり協議会が皆でなりたい姿を描いていくための基礎ができたと思います。
寺島・玉ノ井まちづくり協議会ではこれまで10年以上、認知度を高めるため様々なことに取組んできましたが、体系だって活動をすることができておらず、効果が十分に発揮できていないというお悩みを抱えていました。ブランディングを知識として学び、今回はじっくりと腰を据えて同じ目標をもって進んでいくことに意欲を示しておられました。
寺島・玉ノ井まちづくり協議会の方々とお話をする中で、かつては地域の皆さんと和気あいあいと活動ができていたが、コロナ禍の影響や参加者の高齢化などにより、現在は思うようにできなくなってしまったため、寂しさやもどかしさを感じている様子がうかがえました。中小企業診断士として、地域の皆様の想いに寄り添った支援を行いたいと、プロジェクトメンバー一同、決意を新たにいたしました。
(根津 信之 会員・佐々木 靜 会員)