城東支部

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[2021/11/7]葛飾区創業塾2021、終了しました!

11月7日(日)、爽やかな秋晴れのもと「葛飾区創業塾2021」の全日程が終了しました。当創業塾は産業競争⼒強化法に基づく特定創業⽀援等事業における認定「創業塾」で、葛飾区の創業⽀援事業の⼀環として実施されるものです。講師・事務局は、城東スキルアップ卒業⽣を中⼼とした16名の会員が担当しました。今年度は全3回開催し、第1回目(4月25日~5月23日)は葛飾区として初めての試みとなるオンラインで、第2回目(6月6日~7月11日)は、葛飾区立中央図書館を会場に女性限定、そして、最後の第3回(10月3日~11月7日)は、新⼩岩創業⽀援施設の会場にて開催されました。葛飾区においても新型コロナウイルス禍後の新たな商機を捉えようと創業の関心が高まっており、全3回とも創業塾生募集を行った当日に満員御礼となるなど予想を上回る申し込みをいただきました。



2021年の葛飾区創業塾を振り返ります。
最初に新型コロナウイルス感染防止の取り込みについて報告します。
昨春から猛威を振るっている新型コロナウイルスの影響のため、2020年は開催を予定していた3回のうち2回が中止となり、1回のみの開催となりました。今年は中止のリスクを避けるため、葛飾区創業塾初のオンライン開催となりました。
創業塾は最終日までに事業計画書を作成することが第一の目的ですが、受講生同士、同じ志を持つ仲間作りの場でもあります。しかし、感染防止対策により受講生間のコミュニケーションが不十分になる点も危惧されました。
今回は初のオンライン開催ということで、私たち事務局は3月より毎週ミーティングを開催し、どのような参加者が来られるか、講義をどう進めるか、Zoom未経験の方がどんな不安を抱えるのかなど、課題を列挙しつつ、対策を検討しました。Zoomの使い方の事前講習会、資料の送付方法、質問のやり取りの方法、自己紹介のやり方など考えられる課題をそれぞれ検討し、万全の体制で臨みました。コミュニケーションの活性化については、Zoomのブレイクアウト機能を積極的に使ったグループワークを取り入れたり、自己紹介シートを作成してもらい、Googleドライブで共有したりしました。
その結果、参加者間の意見交換も活発にでき、無事にオンライン開催を終了することができました。アンケート結果を見ても、参加者の満足度は高いものでした。
オンライン開催により、今まで会場受講が難しかった層(住まいが会場から遠い、子供がいるなど)の掘り起こしにつながり、会場開催よりも参加人数を増やせるため、他の会場で受講できなかった方も引き受けることができました。
葛飾区創業塾は、来年も引き続きオンライン開催を検討しています。
第2回・第3回はリアル会場での開催でした。受講生の感染不安を解消し、安心して講義を受けてもらうため、次のことを徹底しました。入場時の検温と手指消毒の徹底、マスクの着用、紙の手渡し禁止、グループワーク禁止、定員は通常の半数、席の割り当ては机に1名、マイク使用時の都度消毒、休憩時間の窓開けなどです。また、コミュニケーションの活性化のため、参加者の座席指定、業種が近い人同士の座席配置、毎回の座席シャッフル、(会場入口に貼ってある)自己紹介カードの休憩時間中の閲覧案内など、いろいろ工夫をこらしました。その結果、最終日の発表後には受講生同士がLINEグループを作るなど、様々な交流が実現されました。
万全の感染拡大防止対策で、受講生はじめ事務局からも一人の感染者も発生しませんでした。



次に、診断士の実践の学びの場としての創業塾についてお話します。
葛飾区創業塾は運営全般を区から受託しています。簡潔に言うと、区は集客・申込受付と会場提供のみで、後は全てわたしたち事務局で運営を行うということです。テキストの作成や講義だけでなく、机やイスを並べる会場の設営や、司会進行、受講生の迎え入れから送り出し、報告書作成まで、受託業務としてすべてを行います。
前述の通り、葛飾区創業塾は城東スキルアップ卒業⽣が運営に参画します。
中小企業診断士が事業者支援の実務で求められる経験と実績。当創業塾では、その貴重な経験を積むことができます。
1年目は事務局として個々の役割を担いながら、会場設営など運営の流れやテキストの制作、先輩の講義のすすめ方を見てしっかり学びます。受講生の相談を受けることもありますし、事業計画書のアドバイスをすることもあります。それらを通じて、業界知識やお客様への対応力を身に付けていきます。2年目になると、希望者には講師として登壇の機会が与えられます。
筆者は今年で2年目となったため、講師の機会をいただきました。講師を担当する際、事前に講義のリハーサルを行い、講師・事務局の皆さんからフィードバックをもらいます。講師の自信を得るためには、登壇練習を繰り返すことです。私も先輩などから指摘されたことを改善し、本番の前日までテキストを何度も読み込み、内容が頭の中に完全にインプットできるまで練習しました。本番が終わるとやり終えた感でホッとしました。
講義終了後、受講生からのアンケートを回収し、その内容を確認します。それはそのまま講師への評価になります。中には厳しい意見もありますが、内容を一つずつ吟味し、今後の改善に活かしていきます。
創業塾は様々な方が参加されることもあり、講義内容に満足という方もいれば、物足りないと考えられる方もいらっしゃいます。すべての方に満足いただけるような講義を行うということは、講師の腕の見せどころであり、私たちも日々研鑽していく必要性を改めて感じました。
講義が終わると、参加した講師・事務局全員で振り返りを行い、当日の行動や講義内容について、フィードバックしあいます。私は個人事業主として独立しているため、上司もなく、指摘や注意を受けることもほぼありません。日々の業務では顧客の反応を見ながら満足されているか自分で推測するくらいしかできません。しかし、創業塾では皆さんから良いところ悪いところをしっかりフィードバックをいただけたため、新たな気付きを得られます。自分の反省する点、課題が分かり大変勉強になりました。
城東スキルアップ受講生の皆様、我こそはと思われる方のご参加をお待ちしています。



受講生にメッセージをお送りします。
創業塾の最終目的は、創業の夢を実現することです。
参加される受講生は、すでに開業済の方、開業はまだで何をするか決めている方もいれば、創業はしたいが何をするか決まってない方もいます。本創業塾は、創業についてのお悩みQ&Aからスタートし、4回の講義で事業計画書を作成し、最終日に創業計画を発表していただく流れになっています。
しっかりした事業計画書は、自分の顧客は誰か、その顧客にどのような価値を提供するかが明確です。事業コンセプトを明確にすることは、どの業種においても共通して、今後事業を進めて行く上での柱となります。
最初は抽象的な考えだった受講生も、毎週の課題をこなしていく中、回を追うごとに事業が具体化されていくようになっていました。
創業塾5日目の最終日は「事業計画の発表の場」として、受講生にご自身の事業計画について発表いただきました。発表時は伝え方も工夫のあとがみられ、創業に対する熱意が伝わってきました。また他の受講生の発表に刺激をもらったり、ご自身の事業計画に対する他の受講生や事務局からのフィードバックから新たな気付きがあったりと、有意義な学習機会であったようです。
ビジネスは、創業しておしまいではなく、継続していくことが大事です。受講生の皆さまには今回作成された事業計画を、何度もブラッシュアップしていただけたらと思います。

東京都中小企業診断士協会城東支部では、葛飾区立中央図書館と立石図書館で開催するビジネス相談会、テクノプラザかつしか/新小岩創業支援施設での創業・経営相談、融資相談などを通じて、引き続き受講生の皆さまをフォローしていきます。
皆さまの事業の成功と今後のご活躍を事務局一同楽しみにしております。

最後になりましたが、受講生の皆さま、葛飾区創業塾にご協力いただいた関係者の皆さま、本当にありがとうございました。

<関連ページURL>
・葛飾区創業支援事業ホームページ > 創業塾
https://sogyokatsushika.com/school/
・葛飾区創業支援事業ホームページ > 各種相談
https://sogyokatsushika.com/consultation/

葛飾区創業塾講師・事務局メンバー(五⼗⾳順、敬称略)
池⽥史⼦、海⽼沼優⽂、大牧勇人、小野貴久、上濱貴志、⽊内清⼈、榊原由佳、佐々木靜、橘真美⼦、原慎之介、布能弘⼀、本⽥⼀也、水谷哲也、森永逸⼆郎、横山由香、渡辺裕

(森永逸二郎 会員)

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