城東支部

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[2023/12/16]シニア・定年者創業支援セミナー実施報告

122()及び16()、中之郷信用組合会議室で「シニア・定年者創業支援セミナー」を開講しました。本セミナーは、墨田区の後援、中ノ郷信用組合の協賛を得て開催することができ、この場をかりて厚くお礼申し上げます。昨年も開催しており、今回は2回目となります。講師は山川博久会員でした。一般的な創業セミナーはどちらかと言うと若い世代向けが多い印象ですが、本セミナーはシニア層に焦点をあてた創業支援セミナーとなっていました。シニアの方がこれまでの経験や技術、趣味等を活かして新しく事業を創り、継続して働く場所を自分自身で作ることができれば、地域社会や経済にも好影響を与えることができると考え、そうした方のサポートをするために企画したものです。受講者の皆様は、墨田区の区報やチラシを見て面白そうに感じて申し込まれた方が多く、また創業に関する話を聞くこと自体が初めてという受講者がほとんどでした。

 1日日の内容は、受講者の自己紹介から始まり、改正高年齢者雇用安定法及びシニアの非労働力人口から、事業計画・資金調達・SWOT分析・統計データの活用方法など、盛り沢山の内容でした。講師自身の経験談(失敗談)を交えながらの説明が分かりやすく、受講者同士で話し合うグループワークでは、真剣な表情で自分の思いを話している受講者の姿が印象的で、あっという間に時間が過ぎていきました。2日目までの宿題は、ご自身が競争優位になっている姿を想像して、ポジショニングマップをつくることでした。

 2日目の内容は、前回講義後に受講生から頂いた質問への回答から始まりました。「7P分析やダイヤモンドモデル等の具体的な活用事例を教えてほしい」等の質問に対し、講師が具体的な企業の事例のほか、3C分析、CFTフレームワークや消費者購買行動モデル(AIDMAAISAS)を交えた説明を行いました。受講者は講師のノウハウを一つでも多く吸収しようと、真剣にメモを取っていました。

 質問への回答後、本日のプログラム「経営目標の設定(演習)」に取り組みました。

まずは事業(内部)環境シートやマーケティング計画に関する具体的説明から講義は始まりました。受講生は資金計画(資金繰り)の重要性や個人事業開設の際のお金の流れ(開業資金や減価償却費など)、キャッシュフローの具体的説明に真剣に聞き入っていました。

この後、受講生はご自身の事業計画書の作成に取り組みました。この計画書の作成を通して、ご自身の考える事業の経営目標を細かく設定することの重要性を学びました。

ほとんどの受講生が経営目標の作成は初めてということでしたが、作成中はポイントごとに講師の具体的な事例を交えた解説もあり、ほぼ時間内に資料を作り終えることができました。

計画書が出来上がった時点で、受講生は2グループに分かれ、グループ内で各自の計画書を紹介するワークを行いました。各グループ内では、1日目に作成したSWOT分析等のワーク資料も活用しながら活発な意見交換が行われていました。事業の方向性に悩む方がいれば皆でフォローやアドバイスを行うなど、各グループとも真剣な雰囲気でワークの予定時間はあっという間に過ぎ、休憩時間中も意見交換が続いていました。

その後、個人事業主開業届や会計ソフト、各種補助金の説明を一通り行った後、受講者から事業計画の発表が行われました。SWOT分析やダイヤモンドモデル、STPから経営目標と、全2回の講義で教わった基本に則り明確な分析結果を発表された方、現在の仕事の資格を活用した中小企業支援の計画を立案された方など、受講生それぞれの強みを生かした事業計画案が発表されました。発表後、講師のポイントを押さえた講評に真剣に聞き入っている姿が印象的でした。

受講生の発表が終わった後、創業の際に参考になるウェブサイトの案内や開業後の日々の心構えを説明し、本セミナーがシニア・定年者創業に少しでもつながるよう期待しながら、すべての講義が終了となりました。

最後に、今回ご支援をいただいた墨田区及び中ノ郷信用組合の皆様に重ねてお礼申し上げます。誠にありがとうございました。

(市村元秀 会員、渋谷朋弘 会員)

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