支部会員の皆さまへ
[2024/05/17] 城東HR経営コラボ(社労士・診断士交流勉強会)開催報告
5月17日(金)19時より、江東区亀戸の亀戸文化センターにて、「城東HR経営コラボ」第2回交流勉強会が開催されました。城東支部の地域ビジネス開発室(旧EAF委員会)では、昨年秋より東京都社会保険労務士会城東統括支部江戸川支部の中心メンバーの方々と検討を重ね、社会保険労務士と中小企業診断士の交流と協業を目指して可能性を探っています。
第1回の会合はお互いの業務を知ることを目的に昨年11月に実施しましたが、今回は共通テーマとして「働き方改革に伴う『2024年問題』」を掲げ、本格的な交流勉強会をスタートしました。
参加者募集は、診断士側は城東支部会員への呼びかけ、社労士側は社労士会の城東統括支部に広く声がけして行われ、診断士28人、社労士20人の48人の参加となりました(両資格保持者は申し込み協会にて集計)。
勉強会は2部構成で、まず、「働き方改革に伴う『2024年問題』」について、診断士・社労士それぞれの視点からの発表がありました。
社労士側からは木下直登氏より、「物流現場の実態から見る2024年問題への対応」と題し、鉄鋼専門商社の事例を絡めながら解説いただきました。現在のトラックドライバーの実情、労働基準法との関連、行政の対応などを踏まえ、今後診断士、社労士がどのように関わっていくかについて具体的なポイントが示されました。
診断士側からは宮田昌尚会員より、「働き方改革に伴う『2024年問題』~中小企業経営の視点から」と題し、働き方改革の背景や影響、対応策を踏まえて課題を分類し、実際のDXによる対応事例の紹介、関連する補助金や今後の診断士の関わり方について解説いただきました。
両者発表の後は8つのグループに分かれて、「2024年問題」への関わり方およびそれ以外の関心事を含めて、社労士と診断士が協力してできることを話し合いました。このグループディスカッションは、平山弘之会員の開発した「AI掲示板」を活用し、瞬時の情報共有が可能な環境で行っています。
私のグループでは特に人手不足の解消について話が進みました。
今回「2024年問題」の対象になっている建設業や運輸業は人手不足が深刻な問題となっている一方、なかなか人材が集まりにくい業種です。そういう状況での採用活動は、求職者に対するマーケティング活動と同じであり、求人票に載せる内容も様々な工夫が必要であるという点は、診断士・社労士の視点で支援できる余地があるのではないかと感じました。
勉強会の後は近くの居酒屋で懇親会が行われました。
社労士も診断士も、ベテランから新人まで、積極的な交流で盛り上がっていました。
今回の勉強会を通じて、士業としての視点は両者異なっていても、中小企業支援に熱い思いを持っていることを感じました。
また、それぞれの得意分野が異なることも実感できました。お互いに協力する中で相乗効果が発揮され、解決できる課題も広がっていくことと思います。今後の「城東HR経営コラボ」から協業が生まれ、城東エリアの中小企業を盛り上げていければと感じました。
(大口憲一 会員)