城東支部

学びの場

[2023/02/26]葛飾区中央図書館ビジネスセミナー
「会社や日常生活で、気軽にIT活用 知っておきたい『SaaS』」開催報告

2023年226日(日)の午後2時から、葛飾区立中央図書館オンラインビジネスセミナー『会社や日常生活で、気軽にIT活用 知っておきたい「SaaS」』が開催されました。講師は、IT企業に長く勤務され、現在はベンチャー企業にてSaaSビジネスの事業責任者として活躍されている前田泰宏会員です。今年度は、立石図書館でのリアルセミナーが3回、中央図書館でのオンラインセミナーが3回実施されますが、今回はオンラインセミナーの第二弾となります。

 

■セミナー概要

SaaS(Software as a Service)とは、インターネット経由で気軽に利用できるクラウドサービスの総称です。オンライン会議ツールなど個人にも身近なサービスから、企業向けのサービスなど多岐にわたります。前田会員は、現在、建設業界特化型のベンチャー企業において、150人規模の人員がいるSaaS事業の責任者として活躍されています。また、中小企業診断士としても積極的に活動されており、タスク管理やファイルストレージサービスといった身近なSaaSも活用されています。

今回は、SaaSの提供者かつ利用者でもある前田会員のご経験をもとに、近年普及が進むSaaSの概要、メリットや注意点、日常生活や仕事における活用方法について、分かりやすくお話頂きました。受講者は2080代にわたっており、幅広い年代におけるIT活用への関心の高さがうかがわれます。セミナーでは、前田会員ならではの経験や具体例が多く取り上げられており、質疑応答も含め大変勉強になる2時間となりました。

 

(1)「SaaS」とは

 SaaSの特徴として「はやい(すぐに使える)」「やすい(初期投資が安い)」「ゆるい(気軽に試せる)」が挙げられます。第一章では、こうしたSaaSの特徴やメリット、コロナ禍における急速な普及について、最も代表的なSaaSの一つであるZoomも例に挙げながらご説明頂きました。一方、仕様の柔軟性の低さ、値上げやサービス停止のリスクなど、注意点についても指摘がありました。

 聞きなれない用語が多いためか「結局よく分からない」と感じがちなITサービスについて、具体例を交えながら大変分かりやすくご説明頂いたのではないかと思います。

 

(2)普及がすすむ「SaaS

 第二章では、従来型のITサービスとSaaSの違いやそれぞれのメリット・デメリットを踏まえ、近年SaaSを導入する企業が増えていること、日本を含む世界でもSaaS市場が拡大していることが示されました。さらに、主に企業におけるSaaSの活用方法について、事例を交えてご紹介頂きました。

 ITが活用されている企業ほど売上高が高いことを示すデータもあり、受講者もIT活用の効果が実感できたのではないかと思います。

 

(3)「SaaS」の探し方・選び方

 第三章は、多数あるSaaSの中からいかに適切なサービスを検索・選択するかについてです。個人向けでは、家計簿など日常生活寄りのサービスとアイデア整理など仕事寄りのサービスを紹介した上で、料金や提供会社の確認など選択する際のポイントについて説明がありました。企業向けでは、サービスの検索にあたっておさえるべき「機能」「業務」「業界」の3つの視点、サービスを検索できる便利なサイトについてご説明頂きました。

 いずれも参考になるお話でしたが、一方で、「新たなSaaSの導入を検討する際は、社外で知り合った他社の実務担当者などにも話を聞くとよい」といった実務者ならではのアドバイスも大変印象深かったです。

 

(4)日常生活や仕事で、「SaaS」を活用

 最後は、日常生活や仕事において「明日から」試せる活用法についてお話頂きました。多くの方が悩みを持つであろう「ファイルの管理・共有」「打ち合せ・会議」「タスク・やることの整理」に的を絞り、それぞれで活用できるサービスや実務に即した具体的な活用方法が紹介されました。

 実際のサービス画面なども多く示しながらご説明頂いたので、受講者の方も具体的な場面をイメージしながら受講できたのではないかと思います。

 

 今回は、SaaSというやや難しい印象のあるテーマでしたが、前田会員ご自身の経験や具体例を交えながら、一般の方にも分かりやすい言葉を使って丁寧に説明されていたと感じます。私自身もすぐに試してみたいSaaSを知ることができ、大変有意義な2時間となりました。

 

本セミナーの内容は城東支部YouTubeチャンネルで配信中ですので、ご興味のある方は是非ご覧下さい。

https://www.youtube.com/watch?v=o3Q-ugLN7hc

 

(寺本祐太郎会員)

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