城東支部

学びの場

[2023/03/26]葛飾区中央図書館ビジネスセミナー
「歴史上の偉人に学ぶ!自らキャリアを築くためのSWOT分析」開催報告

2023年326日(日)の午後2時から、葛飾区立中央図書館オンラインビジネスセミナー『歴史上の偉人に学ぶ!自らキャリアを築くためのSWOT分析』が開催されました。講師は、大学時代に日本近現代史を専攻した寺本祐太郎会員です。寺本会員は海運会社に勤務し、船の運航管理、経営企画、管理会計などに従事してきました。2022年度は立石図書館でのリアルセミナーが3回、中央図書館でのオンラインセミナーが3回実施されましたが、今回はオンラインセミナーの最終回となる第三弾です。

 

■セミナー概要

SWOT」は企業などを「強み」「弱み」「機会」「脅威」の4つに分けて分析する、経営分析ツールです。今回のセミナーは、歴史上の偉人をSWOT分析してみることでSWOTの使い方を学び、自らのSWOTを作ってみることで個人のキャリア形成に活かすことを目的としたセミナーです。参加者は20代から60代まで幅広い年代で、歴史上の偉人だけではなく、寺本会員自らのSWOTを事例としてらのキャリアプランを説明するなど具体例も多く、大変勉強になる2時間となりました。

 

(1)なぜ偉人からSWOTを学ぶのか?

 第一章では導入として、歴史上の偉人からSWOTを学ぶ理由を説明しました。1つ目の理由は、SWOTの手法を具体例から学べることです。2つ目は、偉人達も「強み」と「機会」をキャリアに活かしていたことを知ることで、SWOTの有効性を理解していただくことです。

 SWOTを初めて聞く参加者にも理解していただけるよう、歴史上の偉人を挙げて誰のSWOTなのかを当てるクイズを織り交ぜる工夫をしながら、参加者の興味を引き付けるよう説明をされました。クイズには参加者からオンライン上でさまざまな偉人の名が挙げられ、冒頭から盛り上がりました。


(2)SWOTで自己分析する

 第二章では、参加者自身のSWOTを作成していただきました。作成にあたり「したいこと(WILL)によってSWOTは変わります。まずはWILLを明確にした後で、機会(O)→強み(S)の順に作成しましょう」と説明しました。初めてSWOTを作成する参加者が困らないよう、機会を見つける質問、強みを見つけるためのヒントなどの説明をしながら進めて行きました。ここでは寺本会員自身の勤務先でのステップアップや、定年後の社内再雇用、独立、起業など現代で考えられる具体的な例を紹介し、参加者が自身のSWOTを作成するにあたってイメージしやすくする工夫をしていました。

 

(3)偉人からクロスSWOTを学ぶ

 第三章は、応用編としてSWOTの各要素を組み合わせる「クロスSWOT」について、強みと機会を掛け合わせる「積極戦略」、弱みと機会を組合わせた「改善戦略」を中心に説明しました。柳生新陰流の達人で唯一の大名になった柳生宗矩や、「現銀安売掛値なし」の新たな商法で後の三井財閥となる三井越後屋を創設した三井高利を例として、WILL(目的)を達成するために偉人が何をしたのかをわかりやすく説明しました。

 

(4)クロスSWOTでキャリア戦略を立てる

 第四章では、第二章で作成した各自のSWOTを用いて参加者がクロスSWOTを作成しました。ここでも寺本会員の例を始め、さまざまな事例を交えて、WILLを達成するために具体的に何をするかをわかりやすく説明しながら、作成して行きました。

 

(5)おわりに

 最後に、「強み」と「機会」を組み合わせて偉人たちがWILLを実現したことを参考として、自らのSWOTを作成する事は、主体的なキャリア形成の重要性が増している現代においても、キャリア形成にも役立つことを改めて説明しました。

 

 今回は、SWOTという一般の方には少し難しいテーマでしたが、偉人が成功した理由をSWOTから解説し、実際に自身のSWOTやクロスSWOTを作成する時間も設けるなど、実践的な内容でした。また、クイズなどの問いかけに対して参加者の反応も多く、オンライン開催でありながら盛り上がったセミナーとなりました。私自身も演習で実際に自分のSWOTを作成し、改めて自分自身を振り返る事ができ、大変有意義な2時間となりました。

 

本セミナーの内容は城東支部YouTubeチャンネルで配信中ですので、ご興味のある方は是非ご覧下さい。

 

(金子典正 会員)

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