城東支部

学びの場

【2025/11/01】2025年度 第6回 城東スキルアップコース(6月開講)開催報告

11月1日(土)、2025年度城東スキルアップコース(6月開講)第6回が人形町区民館で開催され、受講生28名中21名が参加しました。

 

第6回のプログラムは次のとおりです。

  1. 課題図書「ストーリーとしての競争戦略」(楠木 建著)の受講生発表
  2. 課題図書「ストーリーとしての競争戦略」のグループワーク
  3. 資金繰りと管理会計、収支計画の作成

 

  1. 課題図書「ストーリーとしての競争戦略」の受講生発表(講師:鈴木康文会員)

 本講義では、課題図書を題材とし、受講生が事前に全体像を簡潔に要約してA3サイズの資料にまとめ、各自2分30秒の持ち時間で発表を行いました。

 今回の課題図書は約500ページと、過去2回の課題図書と比べてページ数が150ページ以上多い書籍でしたが、受講生は図やフローチャートを作成したりするなど、個性豊かな表現で資料作成に取り組んでいました。他の受講生の着目点や整理の仕方に触れることができ、お互いに新たな気づきを得る貴重な機会となりました。


 発表では時間の制約がある中で、受講生ごとに異なる視点を持ち、内容を絞ったり、課題図書の理論を自分の経験に照らして解釈したりするなどの工夫が見られました。

 

  1. 課題図書「ストーリーとしての競争戦略」のグループワーク(講師:鈴木康文会員)

 グループワークでは、実際の企業を題材に、課題図書で学んだ理論を用いて戦略分析を行いました。題材は、2023年に「ポーター賞」を受賞した企業の事業レポートであり、同社がどのように戦略ストーリーを構築し、成功を収めたのかをチームで討論し、発表しました。

 私のチームの討論では、当初、明らかにこれだろうと思われる特徴が戦略の主要な構成要素として挙がりました。しかし、課題図書の理論についてチームで討論した結果、別の構成要素こそがこの企業の成功の鍵であると結論付けました。

 発表では、鈴木康文講師が講評で「絶対の正解はない」とおっしゃっていた通り、各チームが異なる意見を提示し、様々な視点があることを学びました。

 企業の活動は様々で複雑に構成されています。中小企業診断士として、支援先の実情を丁寧に聞き、整理し、わかりやすく伝えることで、診断先企業の今後の戦略策定に活かしていただけるのではないかと思いました。

(ポーター賞とは、2001年に創設され、日本企業の競争力を向上させることを目的とし、そのために優れた日本企業を表彰する賞です。)

  1. 資金繰りと管理会計、収支計画の作成(講師:本田一也会員)

 本田一也講師より「資金繰りと管理会計、収支計画の作成」の講義を行っていただきました。本講義は「資金繰り」「中小企業の管理会計」「収支計画の作成」の3パート構成で、グループワークも交え中小企業に大切な会計について実践的なスキルを学びました。

最初の「資金繰り」では会社のお金の出入りを把握し、支払に必要な資金を切らさないように管理・調整するための「資金繰り表」について実践的な説明をいただきました。「資金繰り表は未来を表す」「借入金の返済原資は利益である」という重要な基礎知識を再認識しました。グループワークでは具体事例を元に資金繰り表の作成を行いました。普段気にすることの少ない税金や借入金返済の記載が難しく、グループで意見を出し合って取り組みました。実際の資金繰り支援の現場においては「社長との信頼関係」が前提になります。決算書の見方や社長への伝え方、タイミングの注意点など豊富な経験に基づく大変貴重なお話を伺いました。謙虚な姿勢で今後の活動に取り組みたいと思います。

 続いて「管理会計」の講義をいただきました。大企業と違う中小企業の管理会計の実態について説明いただき、教科書で学んだ知識としての管理会計を、そのまま中小企業経営に適用することは難しいと認識しました。売上の区分別集計、採算管理を行い、経営に役立つ「管理会計」を実践するのは大変です。まずは「商品」「サービス」などの売上区分を、「部門別」「担当者別」などの切り口で見える化し、経営者に採算管理を意識していただくことが大切だと感じました。

最後は「収支計画」です。売上目標を立てて、変動費、固定費を算定します。そして前半講義で学んだ大事な点である「借入金を返済できる利益」を得られる計画になっているか、という観点で収支計画を作成することを学びました。中小企業における売上計画の設定方法や人件費算出時の法定福利費の扱い、租税公課計上の注意点など、講師の経験に基づいた講義内容がとても実践的で大変興味深い学びとなりました。

 

  1. 感想

課題図書「ストーリーとしての競争戦略」を通じて、戦略を、単なる分析ではなく、一貫した物語として捉える重要性を実感しました。発表では競争戦略をストーリーで語る重要性を受講生が実際に所属する企業など具体的な実例で紹介を受けたことで、自分の理解をより深める良い刺激となりました。グループワークでは、理論を実際の企業事例に当てはめることで、戦略構築のプロセスをより具体的に理解できました。また、「資金繰りと管理会計、収支計画の作成」では、資金繰り表の実践を通じ、数字の裏にある経営者の思考や行動を読み解き、現場支援に活かす視点を学びました。理論と実践の両面から、中小企業診断士として必要な思考力と姿勢を養う貴重な講義でした。

 

 

  1. 次回(第7回)予定

時:2025年12月6日(土)9:15~17:00

会場:キラキラ会館(墨田区京島3丁目52−8)

講義内容:

商店街支援(講師:大和 和道 キラキラ橘商店街事務局長)

②中小企業のIT支援(講師:高仲秀寿会員)

③WEBマーケティング(講師:小川直樹会員)

 

(竹澤健二会員、篠原信会員、魚住高志会員)

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