実務の場
[2025/08/03]地域イベント「すみだを食す寺島なす!」参加報告
地域支援部では、地域資源を活かしたまちづくり支援の一環として、NPO法人寺島・玉ノ井まちづくり協議会(通称:てらたま協議会)の活動を継続的にサポートしています。今回のテーマは、墨田区が誇る江戸東京野菜「寺島なす」。歴史あるこの野菜を地域のブランドとして育て、地元住民や事業者の皆さまに親しんでいただくため、実際に味わい、学ぶイベント“すみだを食す寺島なす!”に参加しました。
これまでのアンケートでは、「名前は知っているが食べたことがない」という声も多く寄せられていました。そこで今回は、より身近に感じていただくために、調理体験と飲食店での特別コースという二本立てで企画されました。
① 寺島なすお料理体験教室
2025年8月3日に開催された、地域住民の皆さんと一緒に寺島なすを調理・試食する体験型イベントです。講師は江戸東京野菜コンシェルジュ協会理事の松嶋あおい先生。笑顔あふれる雰囲気の中、以下のメニューを一緒に作りました。

* 寺島なすのカレー炒め
* 寺島なすとトマトのマリネ
* おいねのつる芋ジャーマンポテト
* 寺島なすのジャム(ヨーグルトに添えて)

皮がしっかりとして身崩れしにくい寺島なすは扱いやすく、料理初心者にも安心です。一般的ななすとの食べ比べ、火を通した際の皮の歯ごたえと、とろっとした果肉のコントラストが体感できます。「甘みがある」「食感が楽しい」という寺島なすの特徴がよくわかりました。
食事のあとは、江戸東京野菜コンシェルジュ協会会長の大竹道茂先生による講話。寺島なすをはじめとする江戸東京野菜や地域の歴史をお話しいただきました。参加者の皆さんは、食だけでなく文化としての価値にも関心を深められたようです。
② 押上よしかつ「寺島なすのふるさと味わいコース」
続いて2025年8月10日は、江戸東京野菜と東京産食材にこだわる老舗「押上よしかつ」にて、寺島なすの魅力を活かした特別コースを堪能しました。店主の佐藤勝彦さんからは、仕入れから調理法のこだわり、寺島なすのコンディションの解説など、江戸東京野菜への深い愛情が語られました。

この日のコースは、多彩な調理法で寺島なすのうま味を引き出した品々や、葛飾区産えだまめ、本田うり、谷中しょうがなどの江戸東京野菜もいただきました。料理と合わせたお酒とのマリアージュも絶妙で、家庭では真似できない味に大満足でした。
また、講談師・田辺一乃さんによる演目、「寺島なすとたもんじのたぬき」も披露され、食と芸能が融合したひとときは、地域の魅力をたっぷり感じられる特別な体験となりました。

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<店舗紹介>
押上よしかつ
〒130-0002 東京都墨田区業平5-10-2
押上駅徒歩4分
現在、たもんじ交流農園の診断士畑でも寺島なすの収穫がピークを迎えています。地域支援部では、こうした地域資源を活かした活動を通じて、地元の皆さまや事業者とのつながりを広げています。収穫体験やレシピ提供も行っておりますので、ぜひお気軽にご参加ください。
今回のイベントを通じて、「知っている」から「食べたことがある」、さらに「また食べたい」へと、寺島なすの存在を一歩進めることができました。私たち中小企業診断士は、今後も地域資源の活用やブランド化の支援を通じて、地域の活性化に貢献してまいります。
(地域支援部 佐々木 靜 会員



