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[2023/05/03]寺島なす苗植え会開催報告
5月3日(水)、「たもんじ交流農園」において江戸野菜寺島なすの苗植えを行いました。
寺島なすは江戸時代に寺島村(現在の墨田区あたり)を中心に栽培されていた江戸野菜です。別名「蔓細千成なす」とも呼ばれていて、普通のなすより小ぶりで肉質がしっかりしている特徴があります。関東大震災により周辺の農地が住宅用地に変貌していく中、寺島なすの栽培も縮小され「幻のなす」になっていましたが、独立行政法人農業生物資源研究所のジーンバンクに種が保存されていることがわかり、「寺島・玉ノ井まちづくり協議会」を中心に寺島なすを復活させるプロジェクトが立ち上がりました。そして城東支部地域支援部も「たもんじ交流農園」の支部耕作地で栽培しプロジェクトに協力しています。その苗植え会の報告です。
当日は10時集合。週間予報では「雨か?!」の予報でしたが、大外れの青空。初夏の日差しのなか、苗植え日和になりました。
私自身40年近く墨田区に住んでいますが、ほぼ降りたことのない(近隣の方すみません)「鐘ヶ淵駅」から徒歩10分弱、商店街から住宅地を抜けて、てくてく歩いていくと住宅地の中に目指す「たもんじ交流農園」が現れます。正直ちょっと感動です。スカイツリーが見えるところに農地があるとは!ここに城東支部の耕作地があります。
GW連休初日かつ、久々のオフラインイベントという事でご家族2組含め20人弱の参加者が集いました。
今回は寺島なすを14本植えます。
前の週に土作りをされていたので、まずは畝つくりから始めます。
畑の映像などでよく見る土が盛り上がったあれです。
私を含め初参加の方が多くいらっしゃったので、まずは耕運機を使っての自己紹介です。
なかなかエンジンがかからないというプチアクシデントがありつつも、耕運機で耕しながら自己紹介をしていきます。
しかしこの耕運機、かなりパワフルでありまして、アクセルを入れるとぐわーっと前に体ごと持っていかれてしまいます。それだとまったく耕せていないので、気合で踏ん張ってゆっくり耕しつつ「はじめましてーっ!」と皆さん自己紹介。
なんとも斬新な自己紹介タイムです。
土もいい感じに柔らかくなったところで、鍬を使って畝を作ります。今回は3本作りました。
この「鍬」ですが、日常生活で鍬を使う動きをしていないので、意外に重労働且つ、私は後日筋肉痛に・・・
しかし20人もいればアッという間に畝も完成です。
そして畝に黒いビニールシートを被せていきます。
「マルチング」というらしいですが、畝の土壌露出を抑えることで、地温の調節、雑草の抑制、土壌水分の蒸発防止などの効果があるようです。
そして、いよいよ苗植えです。
シートの上からシャベルで穴を掘って、苗を植えていきます。
お子様もしっかり手伝ってくれました。
苗の横には蔓が絡まるように棒(?)を立てていきます。
ここに絡まった蔓になすたちが育つと予想。
また、苗と苗の間にはバジルも植えました。そうすることでなすが良く育つ(?)らしいです。
バジルは佐々木さんが持参してくれました。感謝。
最後に水やりです。
まんべんなく水をやります。
これから収穫まで、農園メンバーの皆さんで順番に水やり当番をしていきます。
旬の時期は6~10月とのこと。8月には収穫するのかな?
1つの苗からかなりたくさん採れるらしく、楽しみではありますが、毎年みなさん水やりに夢中で収穫を忘れてしまうようで、「水やりに来て、なすができていたら採っていってください!」とのお言葉。ワクワクします。ハサミとか買わないと。
完成した地域支援部耕作地です。
ちゃんとした畑になっています!
一人でやるとなると相当な労力だと思いますが、さすがに20人もいるとここまで1時間くらいでした。
最後に「寺島・玉ノ井まちづくり協議会」副理事長小川さんと末林さん、農園担当の佐々木さんのご挨拶で終了。
手作りされた(!)テラスでランチとなりました。
初参加の方々もお互いに名刺交換されて、支部会員の交流も促進されたことでしょう。
これまでリアルでお会いする機会がなかったので、このようなイベントを通しての交流は久々の感覚でした。
今回の「たもんじ交流農園」ですが、耕作地以外にも200坪の敷地内にはいろいろな設備があります。
テラスもそうですが、テラスの横には煉瓦で作られた窯がありピザも焼けるそうです。また井戸を掘って蛍を育てているビオトープも自作されています。
小川さんと末林さんにお話を聞くと、全てゼロベースからここまで作ってきたとのこと。頭が下がります。
苗植え中も地域の方々が沢山出入りしていいて、地域交流の場としてとても有意義な場だと感じました。
寺島なすを使った料理を出すお店や販売するお店も墨田区内にあり、今後も地域活性化の担い手としての価値を高められるよう、自分も微力ながら活動したいと思った苗植え会でした。
(佐藤 穣 会員)