実務の場
[2025/03/19]「2024年度 墨田区公式外国人アンバサダー事業報告会」参加報告
2025年3月19日(水)、東京スカイツリー® 1階 多目的室にて、「2024年度墨田区公式外国人アンバサダー事業報告会」が開催され、城東支部国際部のメンバー数名が参加しました。本報告会は、「在住外国人ネットワーク化推進事業」として墨田区が主催する事業の報告会です。
■事業概要
・事業名:在住外国人ネットワーク化推進事業
・企画・運営:ひらがなネット株式会社
・主催:墨田区観光課
・目的:日本に住む外国人をネットワーク化し、マイクロインフルエンサーとなってもらうことで、VFR(友人・親族訪問を目的とした旅行)需要を喚起するとともに、外国人目線ですみだの魅力を発掘し、観光資源化に繋げていく
■報告会概要
本報告会は、①在住外国人ネットワーク化推進事業の概要と成果報告を知る、②墨田区をたくさん歩き、学び、食べ、発信した外国人アンバサダーの意見・見解を知る、ことを目的として開催されました。
・事業の具体的内容
1月の訪日外客数は 378.1万人(前年同月比+40.6%)で、過去最高だった2023年12月(348.9万人)を上回り、初めて370万人を突破しています。墨田区では2022年よりインバウンド施策として「在住外国人ネットワーク化推進事業」が開始されました。
事業の具体的内容は、①日本在住のインフルエンサーを募集・選考しアンバサダーに認定、②墨田区のツアーを3回実施、③ツアーについてアンバサダーからSNSで発信をしてもらう、というものです。アンバサダーは、フィリピン、韓国、台湾のような近隣国だけでなく、アメリカ、バングラデシュ、アルゼンチン等、多岐にわたっています。
今年度のSNSでの投稿本数は、Instagram、YouTube、Facebook、TikTok合わせて104本、Instagramではリーチしたアカウント数が1,320万になるなど、大きな影響がありました。
・墨田区ツアーの内容
アンバサダーが参加したツアーは、東京スカイツリー、すみだトリフォニーホール、回向院等墨田区内の著名な場所を回る、両国国技館一月場所を観戦するなどがあります。それに加え、企業が無償でサービスを提供する代わりに、アンバサダーが提供サービスをSNSで紹介するという企業との協業事例もありました。例えば、言問団子での団子・最中・お茶の提供、ちゃんこ霧島でのちゃんこ提供、MERIKOTIでの布ぞうりワークショップの提供などが挙げられていました。来年も墨田区では協力事業者を募集しているとのことです。
・アンバサダー座談会
報告会の後半は、アンバサダーの座談会が行われました。SNSのフォロワーに特に反応があった投稿は何かという質問に対し、相撲観戦や言問団子の投稿が挙げられました。特に相撲についてはどのようにチケットを取るのかといった具体的な質問が多く寄せられたとのことです。言問団子のように「かわいいもの」も人気の投稿だそうです。季節限定やその場所に行かないと見られないもの、一方で、交通公共機関でアクセスしやすい場所が、外国人インフルエンサーにとって人気かつ、フォロワーからの反応がよいという話も挙がっていました。墨田区は安田庭園や隅田川、隅田公園など、都心に近い割に自然が豊富なところも魅力だという声も複数挙がっていました。
■おわりに
本報告会には墨田区内の企業の方など多くの方が参加し、積極的に質問がかわされていました。多くの文化や歴史がある墨田区の特徴を活かし、外国人の需要を探る積極的な企業の姿勢が見られました。国際部では今後も海外とのビジネスを模索する企業や、地域の取り組みを積極的に支援していきます。
(鍬形佐和 会員)