城東支部

学びの場

[2025/3/28] 実務補習指導員交流会の開催報告

城東支部の実務補習指導員と副指導員経験者を対象とした交流会が3月28日、東京都中央区の人形町区民館で開催されました。能力開発推進部が主催するこの交流会は昨年に続いて2回目となります。今回は会員部の協力を得て、21名が参加して意見交換を行いました。

中小企業診断士試験の合格者が診断士として登録されるために受講する実務補習は、診断士制度を支える重要な仕組みの一つです。その指導員には5年以上の業務実績といった要件のほか、人材育成面での指導力や統率力が求められます。城東支部としては、新しい世代の登録を含めて、指導員の増員、増強を目指しています。そのために指導員と将来の指導員候補者の情報共有を図るべく、本交流会を実施しています。

会は松井淳支部長の挨拶と入山央能力開発推進部長の趣旨説明から始まりました。その後、前半が指導員である木内清人会員と徳弘英生会員からの講演、後半がテーマを設定したグループディスカッションへと進行しました。

 

【1】実務補習の動向と交流会の目的

能力開発推進部の小野内勇人会員の司会により、最初に松井支部長から最近の実務補習の動向について説明がありました。


実務補習は本年2月から、東京では5日間コースがなくなり、8日間または15日間の実施に変わっています。想定より受講者数が少なかったためか、1つの班に受講者が4人という少人数の班もあったようです。対応する城東支部の指導員の登録数は少しずつ増やすことができていることなど、概況を共有しました。

 

続いて能力開発推進部の入山央部長から、指導員を目指す人を増やしていきたいという狙いが具体的な数字とともに示されました。副指導員の経験は指導員に登録されるための要件でもあり、将来の指導員候補として副指導員経験者を増やすことも重要です。一方で、今年2月からの実務補習では城東支部の副指導員が減少しました。今後は「指導員になる意思をもって副指導員をぜひやってもらいたい」と指摘がありました。

 

【2】実務補習指導員による講演


指導員2人の講演では、まず木内会員から8日間コースの進め方について振り返りがありました。以前の5日間コースでは最初の2日でやっていた部分を厚くすることで、経営者ヒアリングと担当別課題の整理を充実させることができた旨が報告されました。

徳弘会員からの指導員講演では、「受講生ファースト」を意識して、学びにつながるように自主性を重んじていることが強調されました。あわせて、診断先の企業をどのように探してきたかという実例が詳しく紹介されました。

【3】グループワーク

コンテンツ後半のグループワークでは、直近の実務補習で指導員を担った5名を交えて参加者全員が4班に分かれ、ディスカッションを行いました。テーマは2つ、「8日間コースを円滑に運営していくための工夫」と「将来の指導員を育成する方法」です。

運営に関しては、それぞれの指導員から具体的なノウハウが提示されました。受講生の意識づけや事前準備、スケジュールの指示など多岐にわたって聞くことができました。

指導員の育成については、副指導員として多様な指導員につくことや、指導員養成のコースを作る提案などが発表されました。指導員像として求められるスキルや考え方を明示し、指導員のプレゼンスを上げる広報戦略を考えるなど、幅広いアイデアも披露されました。

 

会議のあとは近くの店で懇親会へと移り、前向きな姿勢での闊達な意見交換が続きました。

指導員になれる人が多いということは、支部として高い能力を持っていることだと言えます。城東支部能力開発推進部では、指導員を目指す人を応援するような活動を今後も展開していきます。会員の皆さまには、ぜひ指導員、副指導員への関心を持っていただきますようお願いいたします。

 

(能力開発推進部 宮田昌尚会員)

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