支部会員の皆さまへ
[2022/10/16]「葛飾区創業2022(全3回)終了」実施報告
10月16日(日)、爽やかな秋晴れのもと「葛飾区創業塾2022」の全日程が終了しました。当創業塾は産業競争⼒強化法に基づく特定創業⽀援等事業における認定「創業塾」で、葛飾区の創業⽀援事業の⼀環として毎年実施されるものです。講師・事務局は、城東スキルアップ卒業⽣を中⼼とした15名の会員が担当しました。
今年度も全3回開催されました。
・第1回(4月24日~5月29日)は、オンラインでの開催(21名)
・第2回(6月5日~7月10日)は、葛飾区立中央図書館で女性限定開催(19名)
・第3回(9月4日~10月16日)は、新⼩岩地区センターで開催(21名)
葛飾区においても新型コロナウイルス禍後の新たな商機を捉えようと創業の関心がますます高まっています。第1回は、昨年同様にオンライン開催となりました。これは、コロナ禍による対応として昨年より開始されたもので、遠方のため参加が難しい、小さなお子様がいるなどの事情により会場参加が難しい方の掘り起こしにもつながり一定の評価をいただいています。また、今年もリアル開催の会場では託児所が準備され、小さなお子様がいる方も安心して参加できる体制も、当創業塾の大きな特徴となっています。毎年、全3回とも創業塾生募集開始後の即日満員御礼となるなど予想を上回る申し込みをいただいています。
<各回共通の講義内容>
第1回 経営 経営の基礎知識、経営者マインド
第2回 販路開拓 成功する事業の考え方、つくり方
第3回 財務 財務会計の基礎/資金調達
第4回 人材育成 人材活用/ビジネスモデルの構築
第5回 まとめ 事業計画の発表
葛飾区創業塾は、講義で創業に関する知識を得ながら、最終日までに「事業計画書」を作成、発表することがゴールとなっています。また同時に、受講生同士、同じ志を持つ仲間作りのコミュニティの場でもあります。講義終了後には、自由参加のミニセミナーや個別相談会も実施されます。受講生の皆さまは、当日の講義で詳しく聞きたいことや融資に関する質問を行ったり、受講生同士での名刺交換などを行ったりしています。
今回のアンケート結果(全第3回の集計)を見ると、参加者の92%が「期待通り」、「ほぼ期待通り」の成果だったと評価し、満足度が高いものとなりました。また、毎回の講義で配付している講義テキストも大変分かり易いと評価をいただいています。これは、毎回実施されるアンケートをもとに、要望や苦言などの内容を分析し、講師へのフィードバックやテキストの内容、運営方法の改善を行い質の向上に努めている結果だと自負しています。
参加者の年代別を見ると、10代から60代超と様々な年代の方が参加されています。
中には、ご夫婦での参加や、お子様がまだ小さい方も参加されています。参加者の創業に対する強い想いが感じられます。
創業予定の業種をみると、サービス業(マッサージ、サロン等)が最も多くなっており、飲食業、小売業が続きます。傾向として、今までのご自身の就業経験やノウハウを活かし、現場で働く中で感じた課題を、付加価値を付けたサービスによって解決しようと考えられている方が多いと感じました。これらは、店舗型のビジネスとなることから、店舗の賃貸費用の固定費や改装費などの初期投資が必要となります。
また、新規の顧客開拓やアルバイトの雇用など、創業時から行うべき事項も多いことから、創業塾でしっかりと網羅的に学んでいただき、実践できることが重要となっています。
次に、診断士の実践の学びの場としての創業塾についてお話します。
葛飾区創業塾は運営全般を区から受託しています。区は集客‧申込受付と会場提供のみで、後は全てわたしたちで運営を行っています。テキスト作成や講義だけでなく、机やイスの設営や、司会進行、受講生の迎え入れから送り出し、報告書作成まですべてを行っています。そして運営には、城東スキルアップ卒業⽣が参画しています。中小企業診断士が事業者支援の現場で求められる知識と実践、当創業塾では、その貴重な経験を積むことができます。講義が終わると、参加した講師・事務局全員で振り返りを行い、当日の講義内容や運営方法について、相互にフィードバックを行います。また、受講生からのアンケートを回収し、その内容を確認します。それはそのまま講師と事務局への評価になります。中には厳しい意見もありますが、内容を一つずつ吟味し、改善策を検討します。この繰り返しが、葛飾創業塾の講義内容と運営の品質を保ち続けることできている理由であると思います。城東スキルアップ受講生の皆さま、我こそは、と思われる方のご参加をお待ちしています。
最後に葛飾区創業塾の受講生にメッセージをお送りします。
創業塾の最終目的は、創業の夢を実現することです。参加された受講生は、すでに開業済の方や開業準備中の方もいれば、創業はしたいが何をするか決まってない方もいました。本創業塾は、4回の講義で「事業計画書」を作成し、最終日にその「事業計画書」を発表する流れになっています。しっかりした「事業計画書」は、「自分の顧客は誰か」、「その顧客にどのような価値を提供するか」、が明確です。事業コンセプトを明確にすることは、どの業種においても共通で、今後事業を進めて行く上での柱となります。最初は抽象的な考えだった受講生も、毎週の課題をこなしていく中、回を追うごとに事業が具体化されていました。創業塾の最終日は事業計画の発表の場です。他の受講生の発表に刺激をもらったり、事業計画に対する他の受講生や事務局からのフィードバックから新たな気付きがあったりと、有意義な学習機会となったと思います。ビジネスは、創業することが目的ではなく、継続が重要です。受講生には今回作成された事業計画を何度もブラッシュアップして実践、成長していただけたらと思います。
東京都中小企業診断士協会城東支部では、葛飾区立中央図書館と立石図書館で開催するビジネス相談会、テクノプラザかつしかでの創業‧経営相談、融資相談などを通じて、引き続き受講生の皆さまをフォローしていきます。
皆さまの事業の成功と今後のご活躍を講師・事務局一同楽しみにしております。
最後になりましたが、受講生の皆さま、葛飾区創業塾にご協力いただいた関係者の皆さま、本当にありがとうございました。
<関連ページURL>
‧葛飾区創業支援事業ホームページ >創業塾
https://sogyokatsushika.com/school/
‧葛飾区創業支援事業ホームページ >各種相談
https://sogyokatsushika.com/consultation/
葛飾区創業塾講師‧事務局メンバー(五⼗⾳順、敬称略)
池田史子、井部聡、海老沼優文、小野貴久、木内清人、小泉亮太、榊原由佳、佐々木靜、佐竹聡、原慎之介、原田英彦、古山亮一、本田一也、森永逸二郎、横山由香
(佐竹聡 会員)