支部会員の皆さまへ
[2024/10/05] 城東支部国際部国際情勢セミナー開催報告
城東支部国際部では2024年10月5日(土)に嘉悦大学副学長、愛知淑徳大学名誉教授の真田幸光先生を二年ぶりにお招きし、茅場町の会議室にて国際情勢セミナーを開催しました。真田幸光先生は、東京銀行ご出身で当時から鋭い国際感覚を培われ、テレビでもご活躍の国際金融経済学者であり、戦国武将の真田信之の後裔にあたる方でもあります。
今回のセミナーはハイブリッド開催とし、会場参加29名、オンライン参加14名、合計43名のご参加を頂き、セミナー後に開催した懇親会には真田先生もご参加頂き大変盛況となりました。
本題に入る前に、相対的に日本の生産性が低いと言われている状況について、技術力の優れた日本の中堅・中小企業が付加価値に応じた適正利潤を確保することが重要であることを力説頂きました。日本は北米や中国、インドなどの大量生産モデルを目指すのではなく、多品種少量の高品質製品に特化し、それらを海外に輸出する際に大企業を中心にして安売りをせず適正利潤を確保することで、国内のサポーティングインダストリーズが苦しむ構図を変え「強い日本」を取り戻すことが大切だとのお話を頂きました。量より質を追求する際には、大企業より中堅・中小企業の方が適しているため、その際に中小企業診断士の役目は非常に重要であるとのお言葉も頂きました。
セミナー本編においては、第一部として混沌を極める国際情勢における潮目の変化について、第二部は昨今の為替、金利、株価の激しいボラティリティの背景について独自の切り口でご説明頂きました。英米と中露の対立構図に加え、グローバルサウスの台頭により価値観の相違による混沌が生まれており、今後は混乱、無秩序状態に陥る可能性もあることを示唆され、また、昨今の円安傾向については、日本の低金利による500兆円ものキャリートレードの影響が大きいことをご説明頂きました。
さらに懇親会においては第三部特別講義としてアメリカ大統領選挙に関する生の情報を共有頂き、いつにも増して大変分かり易く熱量の高いご講義で大いに盛り上がりました。
(川島 紀之 会員)