城東支部

学びの場

[2022/02/20] 葛飾区中央図書館オンラインビジネスセミナー
「チラシがちょっと良くなるデザイン入門」開催報告

2月20日(日)、葛飾区立中央図書館オンラインビジネスセミナー「チラシがちょっと良くなるデザイン入門」が開催されました。講師は、岡村和華(おかむらあいか)会員です。

コロナ禍の状況を踏まえ、昨年から葛飾区立中央図書館と診断士事務局が連携し、Zoomを使ったオンラインでのビジネスセミナーを実施してきました。本セミナーは今年2回目の開催となります。

 

■はじめに

「デザインは得意ではないけれど、お店のチラシを作らなきゃ」…事業者の方で、こうした悩みを抱えている方は、大勢いらっしゃるのではないでしょうか。講師の岡村会員も、もともとはデザインがとても苦手だったそうです。

大学卒業後、英会話学校でチラシや教材づくりを担当する中で、数多くの失敗を繰り返しながら、少しずつデザイン力を磨いてきました。本セミナーでは、そんな岡村会員だからこそ語れる、デザイン初心者がワンランク上のチラシを作るためのヒントが満載となっています。

冒頭、ヨガ教室のチラシデザインを例にとり、目を引くデザイン、すなわちターゲットに魅力が伝わるデザインを説明しています。

原色に近い赤を背景としたチラシは、間違いなく目を引くデザインではありますが、初心者向けのアットホームでくつろげるヨガ教室のコンセプトには合いません。チラシの目的が、ヨガ教室に「お客さんを集めること」であるとするなら、先のチラシは不適切となってしまいます。デザイン初心者の方がそうした失敗をおかさずに、チラシ本来の目的を達成するためにどうすればよいのか、具体的な方法論が語られています。

 

■チラシ作成の準備

ターゲットに魅力が伝わるデザインにするためには、何よりもチラシのコンセプトを明確にすることが大切です。チラシが何を目指すものなのか、誰に、何を、どのように伝えたいのかを6WHのフレームワークを使いながら、言語化して整理していきます。

イラストやフォントを選ぶ際も、ここで整理した情報に立ち返りながら作業を進めていく必要があります。岡村会員自身、かつて大学生向けのチラシを作る際に、あまりに子供っぽいイラストを採用してしまい失敗した経験があるそうです。まずは軸となるコンセプトを据えることで、そうした失敗を未然に防ぐことができます。

次に、具体的な情報として何を載せるかを決めていく必要があります。先のヨガ教室の例でいうと、初心者向け、リラックスできるアットホームな雰囲気を伝えるための、イラストや教室の情報を作りこんでいきます。

こうして、コンセプトを軸にコンテンツを固めていきながら、チラシの中でどのように配置をしていくか、イメージを具現化していきます。基本となる形は、タイトル、本文、お店情報を8分割した紙面上に配置していく方法です。特に初心者の方は、作り始める前の下書きをオススメするとのことでした。

 

■ワンランク上を目指すチラシ作り

続いて、大雑把に作成したチラシの「質」を上げていく作業です。高級感、お手頃、力強いなど、フォントごとの特徴を踏まえて、字体を選びます。一方、配色の基本は3色+文字色です。70255もしくは、603010が3色の比率の目安となるそうです。ここでも、一番初めに整理したコンセプトに忠実であることが求められます。

見栄えをよくするためのポイントは、左揃えなどでコンテンツを揃えること、適切な余白を取ること、意味の近い情報を近づけること、重要度がわかるよう強弱をつけること、などがあげられます。たとえば、行間の余白として1文字から1/2文字をあける、「円」などの単位や平仮名を小さくして強弱をつける、などの実践的なヒントが目白押しでした。

また、チラシという媒体ならではの注意点として、重要な情報を紙面の上部1/3に収める必要があります。ポスターとは違い、紙面の下半分が隠れてしまうようなラックに収載されることが多いためです。

以上のように、明日からすぐにでも使えるようなノウハウが盛りだくさんの大変有意義なデザイン講義でした。講義最後のメッセージにあったように、聴講した方々が、お客さんの「笑顔」を思い浮かべながら、楽しくデザインに取り組んでいただくことを願ってやみません。

 

本セミナーの内容は城東支部YouTubeチャンネルで配信中ですので、ご興味のある方はぜひご覧ください。

https://youtu.be/lJjK_q8rUBA

 

(小泉亮太 会員)

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